今日、週末の朝に時々行く近所のパン屋でクリスマスコンサートが開催されることになっていたので、予約して見に出かけた。
下田秀明と森の仲間たちというバンドだが、ボーカルが何人かいて、どの人も上手いのだが、特に「栄光の架け橋」を歌ったボーカルの男性は素晴らしかった。
選曲も僕らの世代に合っていて、子供たちの歌声や朗読も入ってとても温かみのある内容になっていた。
そのコンサートの際、会の始まるのをしばらく待っていたら、関係者(主催者?)の一人のYさんの家族が何人かやってきて、その中の一人に、YMさんがいることに気づいた。
YMさんのお爺さんがなくなった後に追悼コンサートがこのパン屋で開かれていて、以前彼女と学会で話したときにもこのパン屋でのコンサートの話題になっていた。
まさか今日このコンサートに来ているとは思わなかったのだが、向こうから声を掛けてくれて、共通の知人でもあるうちの研究室のY君が最近結婚した話など、コンサート明けのあわただしい時間に少しだけ言葉を交わした。
後でYMさんと同学年でもあるA子にYMさんと会ったよと事の次第を知らせたら、
嬉しいサプライズですね~
と返事が返ってきた。
ちょっとしたクリスマスの心躍る出会いになった。
ところで、その際には詳しく話さなかったが、そのYMさんの先輩でもあるうちの研究室出身のY君の結婚に際して、Y君と、そのフィアンセでやはり研究室の卒業生であるNさんが、11月初めにに2人してラボにやってきた。
ちょうどY君とNさんそれぞれの指導教員だったSさんと僕に婚姻届の証人になってほしいというのだ。
婚姻届けに証人の記入欄があったなんてすっかり忘れていたが、普通は親や親族に依頼するだろう証人として婚姻届に署名をしてほしいといわれ、その時は深く考えることもせず、ただ久しぶりに二人と酒を飲めることだけ、心待ちにしていた。
フィアンセのNさんは僕にとっていわば恩人でもある。
オーストラリアで財布を無くしたときに、空港から財布を探しに戻る僕に大金を貸してくれた学生だった。。
Sさんが2人を案内して僕の部屋に連れてきてくれ、早速2人に婚姻届を示されて署名をすることになった。
証人はなんと生年月日と住所、本籍地まで記載することになっていて、それなりの責任をもって二人の門出を祝うことになる。
まず生年月日を書こうと数字を書き始めたら、
2... と
こともあろうにいきなりペンがひとりでに動いてしまった。
大学をすでに定年した僕の生年月日が2000年代であるはずもないが、無意識に今日の日付を書き始めたのだ。。
あ~、と見物していた周りの悲鳴のような声が収まる間もなく、Y君Nさんは、用意してあったもう一枚の婚姻届を取り出した。
こういうこともあろうかと、2人は予備の用紙を持ってきていたのだ。
ゴメン、申し訳ない。。。
と情けなく言葉を出しながら、もう失敗はすまいと、注意深く再度用紙に必要事項を書き始めた。
本籍地を書く段になって、その欄を見ると、欄の後半部に 番 という文字が入っていた。
どうやら本籍は「番」を使って記入するらしい。
自分の住所は X-Y-ZZZZ
なので最初は X丁目 つぎはY番だったはずで、
まずX丁目と書き、その後にすでに記入されている「番」を使ってY と記入、
さらにZZZZと書いた。
ちょっと不安にはなったが、そのように記入した婚姻届を二人に渡し、その夜は4人で楽しく食事をした。
次の日、家で念のため本籍地を調べていると
な、なんと本籍地にX丁目の記載がない。
いきなりX「番」となっていることが判明した。。
慌てて、Y君に電話をし、本籍の記入が間違っていたことを説明し、自分で訂正を入れてもらうようお願いした。。
あー、大切な婚姻届に傷をつけてしまった。。
それからしばらく経って、Y君から無事婚姻届を提出しましたとの知らせが届いた。
なんと寛容な2人。
満足に署名もできない人間に署名をお願いして証人になってもらうなんて、どれだけ申し訳ないことをしたか。。
今日会ったYMさんには、婚姻届の証人になった、とだけ伝えて、重要な残りのストーリーを話す時間は一切なかったのだが。。
今日は話す時間もなくまあ、良かったかも。。
楽しいクリスマスコンサートだし。